[東京 17日 ロイター] - 東レ(3402.T: 株価, ニュース, レポート)は17日、ボーイング(BA.N: 株価, 企業情報, レポート)の航空機向けに1兆円を超える炭素繊維を受注することで基本合意したと発表した。787型機に加え、次期大型旅客機「777X」の主翼向けに供給する。今回の合意を受け、東レは、今年2月に米サウスカロライナ州に取得した用地に炭素繊維の一貫の工場を新設する。 同時に、両社は共同開発を進めることでも合意し、高い技術力が必要となる航空機分野の炭素繊維活用を進める。 東レはすでに、ボーイングとの間で2006年から21年までの供給契約を結んでいるが、今回の契約によって、契約期間をさらに10年以上延長することになる。 東レの日覚昭広社長は、同社が長期にわたって炭素繊維事業に取り組んでいることから、海外メーカーの追随は「当面は問題ない」とし、今後についても「さらに高機能なものを開発し続けることで、さらに引き離していきたい」としている。 「787」は、胴体や主翼など一部構造材に東レの炭素繊維が使われている。生産は現行の月産10機から2016年には同12機、2019年末までには同14機まで引き上げることが計画されている。 一方、「777X」は、現行の「777」の後継機で、2020年に1号機が納入される計画。ボーイングはその主翼に東レの炭素繊維複合材の採用を決めた。 今回の受注拡大を受けて、東レは、米サウスカロライナ州に原糸から複合材まで一貫生産する新工場を建設する。今後3年間で600億円、2020年までに1000億円を投資する計画。日覚社長は「需要のある場所に投資をする。装置産業であり、円安になったからと言って、すぐに拠点を国内に戻すことはできない」と述べた。 また、両社は、航空宇宙用途で炭素繊維複合材の適用をさらに進めるために、設計、材料、部品生産など広範な領域で共同開発を進めていくことでも合意した。今後、具体的なテーマを定め、取り組んでいく。東レの阿部晃一副社長は「共同出資会社を作る予定はない。両社のシナジーを最大に出すことが大事」としている。共同開発については、あくまで民間航空機がターゲットであり、戦闘機は含まないという。
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